Wi-Fiが遅い・途切れる原因は1つとは限らない
「Wi-Fiが遅い」「動画が途中で止まる」「スマホの通信が途切れる」といったトラブルは、Wi-Fiルーターだけが原因とは限りません。
インターネット回線、ルーター、電波の届き方、周囲の電波干渉、接続台数、スマートフォンやパソコン側など、複数の要因が関係します。
そのため、いきなり高性能なルーターへ買い替えるのではなく、「どこから遅くなっているのか」を切り分けることが重要です。
まず確認|Wi-Fiが遅いのか、インターネット回線が遅いのか
最初に確認したいのが、Wi-Fi部分に問題があるのか、インターネット回線そのものが遅いのかという点です。
ルーターの近くでは速いのに離れた部屋だけ遅い場合は、Wi-Fiの電波環境が原因になっている可能性があります。
一方、ルーターのすぐ近くでも複数端末で同じように遅い場合は、インターネット回線側、ONU、ルーター、混雑なども確認する必要があります。
有線LANで接続できるパソコンがあれば、有線接続時とWi-Fi接続時の速度を比較することも原因の切り分けに役立ちます。
原因1|ルーターから遠い・壁や床を挟んでいる
Wi-Fiの電波はルーターから離れるほど弱くなり、壁や床などの障害物によっても減衰します。
戸建てで1階から3階へ接続する場合や、マンションでルーターから離れた部屋を利用する場合は、距離だけでなく複数の壁・ドア・床を通過します。
まずはルーターの近くで通信状態を確認し、近距離では問題がないなら、設置場所の変更やメッシュWi-Fi、中継機などを検討します。
原因2|2.4GHz・5GHz・6GHzが環境に合っていない
Wi-Fiでは2.4GHz、5GHz、6GHzなどの周波数帯が利用されます。
一般に2.4GHz帯は比較的遠くまで届きやすい一方、さまざまな機器が利用するため混雑や干渉の影響を受ける場合があります。
5GHz帯は高速通信に利用しやすい一方、距離や壁などの影響を受けやすくなる場合があります。6GHz帯も対応環境では活用できますが、障害物や距離を考慮する必要があります。
利用場所に応じて周波数帯を変えて比較すると原因を見つけやすくなります。
原因3|周囲のWi-Fiや家電による電波干渉・混雑
マンションや住宅密集地では、近隣のWi-Fiアクセスポイントが多数存在することがあります。
同じ周波数帯や近いチャネルを多くのネットワークが利用すると、通信環境が混雑する場合があります。また2.4GHz帯では、Bluetooth機器や一部の家電などWi-Fi以外の機器から影響を受けることもあります。
対応ルーターでは自動チャネル選択などの機能が用意されている場合があります。特定の時間帯だけ遅くなる場合は、周辺環境や回線側の混雑も含めて確認しましょう。
原因4|スマホ・PC・家電などの接続台数が増えている
家庭内のWi-Fi接続機器は、スマートフォンやパソコンだけではありません。
テレビ、ゲーム機、タブレット、スマートスピーカー、ネットワークカメラ、エアコン、照明、ロボット掃除機など、意識しないうちに接続台数が増えている家庭もあります。
同時に大量の通信が発生すれば、ルーターや回線へ負荷がかかります。
家族が増えた、スマート家電を増やした、在宅勤務を始めたなど、ルーター購入時より利用環境が変化していないかを確認してみましょう。
原因5|古いWi-Fiルーターがボトルネックになっている
長期間同じルーターを使用している場合、現在の回線や端末に対して性能が不足していることがあります。
高速な光回線へ変更しても、ルーターのWAN/LANポートやWi-Fi規格が古ければ、回線性能を十分に生かせない場合があります。
Wi-Fi規格、有線ポート速度、接続台数、メーカーのサポート状況などを確認し、現在の環境に合っていなければ買い替えを検討します。
原因6|スマホやパソコン側が古い・通信中の処理が多い
ルーターが新しくても、接続する端末側のWi-Fi規格やアンテナ構成によって通信性能は変わります。
古いスマートフォンやパソコンでは、新しいWi-Fi規格の性能を利用できない場合があります。
またクラウド同期、OSアップデート、大容量ファイルのダウンロードなどがバックグラウンドで動いていると、「Wi-Fiが遅い」と感じることがあります。
特定の端末だけ遅い場合は、ルーターよりも端末側の設定・ソフトウェア・対応規格などを確認しましょう。
原因7|ルーターの設置場所が悪い
高性能なWi-Fiルーターでも、設置場所によっては十分な性能を発揮しにくくなります。
家の端、床の近く、金属製ラックの中、家具に囲まれた場所などでは、利用する部屋へ電波を届けにくくなる場合があります。
家全体で利用するなら、可能な範囲で住宅の中央付近や、周囲に大きな障害物が少ない場所を検討します。
ONUの場所から移動できない場合は、LANケーブルを使ってルーターの設置場所を変更する方法もあります。
メッシュWi-Fi・中継機で改善できるケース
ルーター付近では快適なのに特定の部屋や階だけ電波が弱い場合は、メッシュWi-Fiや中継機を追加することで改善できる場合があります。
一部屋だけを補いたい場合は中継機、広い戸建てや複数階をカバーしたい場合はメッシュWi-Fiなど、環境によって選択肢が変わります。
ただし、中継機やメッシュ機器も「電波がほとんど届かない場所」に置けばよいわけではありません。親機との通信を確保できる場所へ設置することが重要です。
ゲームのラグ・動画の停止は「速度」だけを見ない
オンラインゲームではダウンロード速度だけでなく、遅延や通信の安定性も重要です。
動画視聴やWeb会議でも、瞬間的に高速なだけで通信が頻繁に途切れる環境では快適とはいえません。
重要なパソコンやゲーム機を設置場所から動かさないのであれば、可能な環境では有線LAN接続も有力な選択肢です。
Wi-Fiと有線LANを用途に応じて使い分けることで、家庭内ネットワーク全体を安定させやすくなります。
Wi-Fiが遅いときのチェックリスト
- ルーターの近くでも遅いか確認する
- 複数のスマホ・PCで同じ症状が出るか確認する
- 可能なら有線LANとWi-Fiの速度を比較する
- ルーター・ONUなどを適切な手順で再起動する
- 2.4GHz・5GHz・6GHzなど接続帯域を変えて確認する
- ルーターの設置場所を確認する
- 接続台数や大容量通信をしている機器を確認する
- ファームウェアや端末OSを確認する
- 特定の部屋だけなら中継機・メッシュWi-Fiを検討する
- ルーターが古い場合は買い替えを検討する
この順番で確認すれば、「とりあえずルーターを買い替えたけれど直らなかった」というケースを減らしやすくなります。
まとめ|Wi-Fiが遅いときは原因を切り分けてから対策する
Wi-Fiが遅い・途切れる原因は、電波の弱さだけではありません。
距離や壁、周波数帯、電波干渉、接続台数、古いルーター、端末、インターネット回線など、さまざまな原因が考えられます。
「どの端末でも遅いのか」「特定の部屋だけなのか」「有線でも遅いのか」を確認すると、原因を切り分けやすくなります。
原因が分かれば、設置場所の変更、周波数帯の変更、メッシュWi-Fi・中継機の追加、有線LAN化、ルーターの買い替えなど、必要な対策を選びやすくなります。
このページはWi-Fi関連記事から共通のトラブル対策情報として利用できるよう、通信規格や利用環境の変化に合わせて更新していきます。
